K さん のお便り

2007.5.19

私は、2年前右胸に気胸を起こしたとき、横隔膜と胸膜に血の斑点が見つかり、月経随伴性気胸と診断されました。手術を勧められましたが、その後ピル(オーソM21)を飲んでしのいでいます。
1年前、ピルを中断して再発、半年前から、副作用を恐れて、ピルの量を減らしたり、超低容量ピルを試したところ、この数ヶ月で、3回気胸になり2ヶ月近く治らないという経験をしました。
いまも横隔膜と胸中央に違和感と息苦しさ、痛みがあります。肺の手術も検討しています。

肺の手術は、たんに病巣を切除するだけでなく、患部を癒着させる、横隔膜をメッシュでおおう、肺全体を機械、あるいは薬で癒着させる、といった方法がありますが、再発も多く、試行錯誤のようです。

日本では少ないようですが、子宮・卵巣の摘出手術を選択する方もいらっしゃいます。この場合も、長期的にみて再発はどうか、どういう手術方法があるかなど、まだあまり情報がありません。

最近では、低容量ピルで再発を予防する方法が出てきています。この方法も、どういう飲み方で、どのくらい長期に続けられるか、副作用など、まだ試行錯誤の段階です。

月経随伴性気胸で悩んでいる方、お悩みや体験談、情報をお寄せいただけませんか。特に、このサイトに掲載された方々のその後のご様子や、克服して、現在、気胸が起きていないという方の成功談をお聞かせいただけたらと思います。質問のある方もどうぞ。
gekkeizuihanseikikyou@yahoo.co.jp
メールをくださるときは、タイトルに「気胸」と入れてください。

この病気は、治療法が確立しておらず、治すのが非常に難しいといわれています。また、治療の選択肢と長期的な結果についても、あまり情報がない状態です。
この貴重なサイトを通じて、どういう選択肢があるのか、どの程度効きそうなのか、などの役に立つ情報を少しでも集めてお知らせできればと願っています。

ご参考までに、私が相談して、役に立った病院をあげます。(東京だけでごめんなさい)

東京大学付属病院 子宮内膜症外来: 治療が困難な内膜症一般の治療に取り組んでいます。ホームページに予約のしかたがあります。
日産厚生会玉川病院: 気胸一般の手術に定評があります。本格的な手術をせずに、ドレーンの穴で、月経随伴性気胸かどうか、どこにどの程度の病巣があるかを診断する、胸腔鏡検査をしてもらえます。
順天堂大学付属病院: 婦人科と呼吸器外科が、月経随伴性気胸専門のチームを作っています。肺と内膜症の両方の観点から総合的に治療方法が聞けます。

この他、私は行ったことはありませんが、『日経メディカル』に、以下の医者が詳しいとして紹介されていました。
埼玉医科大学付属病院 金子公一先生: 呼吸器外科ですが、婦人科と連携して治療しているそうです。
愛育病院 安達知子先生: 東大と順天堂の婦人科は、ピルを治療の中心としていますが、ここでは、ダナゾールの低容量治療でコントロールしているそうです。

なお、婦人科でおこなう治療は、リューブリンが昔から最も効き目が強いとされ、6ヶ月限定で使われてきましたが、長期的なホルモン療法も試されています。低容量ピル以外に、低容量のダナゾール、スプレキュア点鼻で、コントロールしている(再発を防いでいる)例があるようです。

2007.12.4   追伸をいただきました

ピル服用中に気胸になってしまいました。ピルの効きが悪くなってきたようです。
それでも気胸になるまで半年もったので、もう少し様子をみてみようと思います。

この病気は、閉経まで、再発の可能性が高いので、気胸になったとき、自然治癒で早く直す方法、悪化させないためのやり方なども、情報交換できればいいなと思います。
自然治癒で悪化させた、早く治したなどの体験のメールもいただければ幸いです。

偶然、このサイトに掲載されている服部さんと連絡がとれ、肺の手術後、ホルモン療法はされずに、2年間再発もなくお元気ということがわかりました。
虎ノ門病院で手術をされた30代の方で、やはりホルモン療法をせずに4,5年再発していない人がいるようです。
マルさんは、ブログをみると1年後に再発されたようです。
手術で再発するかどうかは、病巣が全部発見しやすく、とりやすいところにあるかどうかが、一番関係しているような気がします。
ただ、これはわからないことなので、イチかバチかの運といった感じがしています。

2008.9.2   追伸をいただきました

ピルの副作用について

 ピルの服用では、体重増加、動悸、血圧上昇、中性脂肪の上昇など、さまざま副作用が出てきます。
 もともと血圧が高い人、タバコを吸っている人以外は、大抵の場合、たいした副作用ではないのですが、一つだけ、ピルを服用しているすべての人が気をつけるべき、重大な副作用があります。 それは血栓症です。肺塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)といって、足の静脈にできた血のかたまりが肺にとんで呼吸困難に陥り、突然死してしまうという危険な副作用です。今、日本では低用量ピルしか認可されていない(欧米で一般的な超低用量ピルは厚生省が認可していない)ので、40才代後半になると、この突然死の危険がかなり出てくるようです。
 東大病院では、この危険のため、定期的に血液検査をしてチェックしており、原則として40代後半にはピルを処方しておらず、私もほかの薬(リューブリン、スプレキュア、ディナゲストなど)に変えるよう言われ、検討中です。

2009.3.22   追伸をいただきました

その後、2回の気胸になりました。
その経過と、過去に月経随伴性気胸を抱えながら閉経して今は元気という方とメール、電話でお話することができましたので、その方の体験を紹介します。

私の経過

これまで、経験したピルの副作用は、体重増加、中性脂肪増加、耳鳴り(ピルとの関係は不明)、ときどきの動悸・頻脈(ピルとの関係は不明)で、今まではほかに大した問題はなかったのですが、今年5月くらいから、朝方片足がつり、ふくらはぎの激しい痛みを経験するようになりました。大学病院の血管外科でふくらはぎのエコー検査をうけましたが、血栓はみられませんでした。ただ、心配だったので、8月中旬からピルの量を少しずつ減らしていき、9月中旬から3/4にしました。足のつりはなくなったのですが、今度は11月初旬に気胸になってしまい、3週間寝たきり生活を送らざるをえませんでした。その後ピルは1錠に戻したのですが、3月初旬にまた気胸になってしまいました。これは軽度だったのですが、ピルを1錠、決まった時間に飲み続けていたのになったので、ショックです。過労とストレスがたまったのも原因の一つかもしれません。

Oさんの事例

妹が月経随伴性気胸だったという方からメールをいただき、その方の紹介で、その妹のOさんから詳しい体験をお聞きすることができました。月経随伴性気胸の長期的な体験談は少ないので、皆様の参考までに書きます。

Oさんは、33歳で発症、49歳で閉経するまで年に2回〜5・6回、おもに生理時に気胸になった。月経困難で子宮内膜症と思ったこともあったが、薬(鎮痛剤?)を一回飲んだら、その後はそれほどひどい生理痛はないし、それ以外子宮・卵巣の病気はなかった。最初はレントゲンをとっていたが、痛みでわかるので、その後はとらず、4・5日から10日安静にして直した。レントゲンをとったときは、右胸3〜5センチくらいあいていた。気胸になったときは、歩くと胸に響いた。ただ、安静といっても簡単な家事は、立っていて体を傾けない範囲でやることができた。当時は病気について詳しい情報もあまりなく、手術・薬などの治療はしなかった。現在は58歳で閉経後は気胸はない。

Oさんはドレーンをいれたこともなく、毎回1週間程度の軽い安静で治ったという点で、他の人と比べると比較的軽かった事例と思います。
この病気はひどい場合には、左右両方がなる人、毎回ドレーンを入れなければならないほど肺がへこむ人もいます。ひどくなる人の多くは仕事や子供が小さいなどで休めない人が多いようです。また、私のようになかなか治らず、本当に寝た切りにならないと治らないという人もいます。症状はいろいろですが、同じ病気のみなさん、閉経後はないということなので、閉経までなんとか頑張りましょう!
Oさん、メールをくださったOさんのお姉さん、ありがとうございました。

2009.8.29   追伸をいただきました

月経随伴性気胸か自然気胸かの診断

生理の前後で数回気胸になり、CTでブラがみつからないと、月経随伴性気胸の疑いとされて、相談される方が多いのですが、生理の頃なってCTでブラがないというだけでは、月経随伴性気胸とは限りません。 手術をしたら、CTにうつらない場所にブラがあって、それをとったら治ったという事例も聞いています。 月経随伴性気胸は、横隔膜や肺に子宮内膜がある場合で、それは肉眼で調べるしかありません。胸腔鏡検査か胸腔鏡手術で調べることになります。手術の場合は、検査とともに病巣を取ります。

アメリカの事例

39才の双子の姉妹がともに月経随伴性気胸になり、胸腔鏡手術で再発、癒着術で再発、最終的に卵巣摘出をし、そのおかげで現在は再発していなという体験を以下のHPに書いています。 英語ですが、サイトをつうじてやった月経随伴性気胸の人41人のアンケート調査も載っています。(うち1人は私ですが(^^;) 半数は子宮内膜症をもち、7割は気胸時に胸痛、背中痛を感じ、6割は呼吸とともにクラック音があり、6割が肺のなかに泡がある、肺がグニュと動く感じを訴えています。半数以上は息苦しさがあるという興味深いデータです。
http://www.catamenial-pneumothorax.com/

随伴性気胸とピル

随伴性気胸のホルモン療法は、ホルモンの変化をなくし、生理をとめることによって気胸を防ぐものです。したがって、ホルモン療法をやめて生理が始まれば、気胸になります。また、生理がなくてもホルモンの変化だけで気胸が起こる場合もあります。(典型的にはアナログ剤のフレアーアップやピルの休薬期間など)
ホルモン療法で対処する場合は、閉経までずっと薬を使うことになるので、副作用の管理が非常に重要です。 低容量ピルの場合、肝臓障害、高血圧、中性脂肪、そして血栓症に注意が必要です。 これらの異常がでる確率は高くはありませんが、体質と年齢によって起こることがあります。
また、ピルの場合、エストロゲンの量だけで効き目や副作用が決まる訳ではありません。低容量ピルよりさらにエストロゲンの量が低いピル(超低容量ピル)でも、黄体ホルモン(プロゲステロン)の種類によって、エストロゲンの量がより高い低容量ピルより、静脈血栓症になりやすいという調査があります。したがって、超低容量ピルに変えれば安心というものではないようです。
私は、ピルを長期服用しているので、1〜3ヶ月に一度の血液検査と、血栓症予防の弾性ストッキングを使用しています。またペットボトルを持ち歩いています。また脚がつり始めたので今はピルの量を若干減らして飲んでいます。これで、もし成功したら、体験をご報告します。